地震に強い家を作りたいから鉄骨造がいいかなぁと思ってるんです。
ちょっと待って!
鉄骨造だからといって耐震性が高いとは限りません!
このように、工法によって耐震性に違いがあると勘違いをしてる方は沢山います。
この記事を見てくれているあなたも、本当に鉄骨やRC造の方が強いのか疑問に思っているのではないでしょうか?
今回は本当に地震に強い家とは何か、詳しく解説していきたいと思います。
本当に強い家とは
先ほども言った通り、鉄骨だから強い・木造だから弱いというのは間違いです。
四隅にしか柱がなくてぐらぐらの鉄骨造と、四隅以外にも柱や耐力壁があってしっかりした木造だったらどちらが強いと思いますか?
木造ですよね。
このように、どれだけ柱や耐力壁を入れると建物が強くなるのかは壁量計算や構造計算で求めることができます。
壁量計算・構造計算についてはこちらの記事を参考にしてください。
木造住宅の闇構造計算はすべての家が行っていると思っていませんか?構造計算が行われていない理由と、耐震性能の違いについて詳しく解説していきます!...
しっかり計算し、耐震等級が何なのかを求めることでその家が本当に強いのかが分かります。
つまり地震に強い家=耐震等級が高い家なんです!
耐震等級とは
耐震等級とは、その建物がどれだけ地震に強いかを示す指標のひとつです。
住宅の性能表示を定める「品確法」という法律に基づいて制定されました。(2000年施行)
耐震等級1〜等級3までの3段階で表され、数字が高ければ高いほど耐震性能に優れています。
耐震等級1
建築基準法で定められている最低限の基準で、震度6〜7程度の大地震が来ても即時倒壊しない程度の強さです。
なぜこれが最低基準なのかというと、1995年に発生した阪神淡路大震災をきっかけに定められた基準だからです。
阪神淡路大震災までは、耐震の基準がなかったためにたくさんの家が倒壊しました。
耐震等級2
耐震等級1の1.25倍の強さで、長期優良住宅の認定を取得できる基準です。
震度6〜7程度の地震が起きても補修すれば引き続き居住できる程度の強さと言われており、病院や学校などの避難所レベルの耐震性があります。
耐震等級3
耐震等級1の1.5倍の強さで、耐震等級の中でも最高等級となります。
震度6〜7程度の地震が起きても軽微な補修により引き続き居住できる程度の強さで、防災の拠点となる消防署や警察署レベルの耐震性があります。
耐震等級3が必要な理由
これだけを聞くと、耐震等級2でも十分じゃないかと思いますよね?
しかし、2016年の熊本地震では震度7の地震が2回来るなど、繰り返しの地震により耐震等級1や2の家が倒壊する事例が多数見られました。
一方で、耐震等級3の住宅のほとんどは無害、もしくは少しの被害で留まったのです。
理由については、こちらの記事を参照してください。
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いつ大地震が来てもおかしくないと言われている今、壊れてしまう家を建ててもしょうがないですよね。
そうならない為にも、耐震等級を1つの目安に家を建てることはとても大切なのです。
まとめ
「鉄骨造だから強い」「木造だから弱い」ではなく、しっかり計算した上で耐震等級がいくつなのか?を確認する事が大切です。
耐震性で工法に悩まれている方は、是非今後の家づくりの参考にしてみてくださいね。